チュートリアル

9.ボードFAQ

DIPスイッチの設定とその時の動作のまとめ。

 

基本動作

DIPスイッチには1~4番が存在します。
デフォルトでは1~4は、すべてON状態にあり、
https://wiki.trenz-electronic.de/display/4X5B/TE0703+Jumper+Configurations
によると、

SW #
ON
OFF
備考
4 SD Boot SPI Boot ブートモード選択(SPI SD)
3 Normal mode CC Update mode JTAGチェーン選択
2      
1      

となります。

 

そのままの状態で、単に電源を入れただけでは何の動作もしません。

4番だけをOFFにすると、
QSPI内のLinuxをSDRAMに展開してそれを起動します。

TeraTermなどのソフトで、
Baud:115200bps
Parity :none
Stopbit:1
FLOW:none
data:8bit
改行コードは受信・送信:CR+LF

serialsetting


terminalsetting
を設定するとLinuxを操作できます。

 

書き込みの方法

FTDI2232が実装されているのでUSB-JTAGで書き込めます。

DIPスイッチ周りの回路図をみると3番ピンが「JTAGEN」という名称となっているので
OFF(GNDにつながる)にするとiMPACTでは何も見えません。
MITOUJTAGで接続してみたところUNKNOWNなデバイスが見つかり、IDCODEを見たところ
ベースボード上のLatticeのCPLDが認識されます。
TE0703_and_TE0720_JTAG-BoundaryChain

(参考:https://wiki.trenz-electronic.de/display/4X5B/TE0703+JTAG+Programming+Guide)
ベースボード上のCPLDはTE0720上のCPLDと同様に、コントローラーとして存在しています。

 

3番ピンをOFFにするとそのCPLDがJTAGの対象に切り替わります。
このモードはCC Update Mode(Carrier Controller Update Mode)と呼ばれ、ボード上のCPLDのファームウェアをアップデートするのに使われます。

 

この場合、FPGAにはJTAGでアクセスできません。
通常はONのまま

すべでのスイッチをONにした状態で、
MITOUJTAG と iMPACTでZynqのPSとPLが認識されました。
jtagchain
MITOUJTAGA-detect

 

4番スイッチをONにしたままだとGet Device IDなどはできますが、
iMPACTからのbitstream書き込みに失敗します。
(Program Failedという赤い文字が出ます)

 

 

エラーは
「INFO:iMPACT – ‘2’: Checking done pin….done.
‘2’: Programming terminated. DONE did not go high.」

これは、bitstreamを書き込んだけれども正しく書き込めなかったため
FPGA側がDONEピンをhighにしなかったということです。

 

 

ここで4番スイッチをOFFにして、電源入れ直し、
iMPACTで書き込みをしたところうまく書き込めました。

MITOUJTAGにおいても以下のことが可能です。
・チップの認識
・bitstream書き込み
・MITOUJTAGのJTAGロジアナでのPS_CLK(F7)と外付けオシレーター(Y18)の発振
・MITOUJTAGのJTAGロジアナでのLED点滅

 

 

ギガビットの通信について

TE0720には、XILINX FPGA内蔵のギガビット・トランシーバ(GTP/GTX)はありません。GTXを使うことはできません。

PSのMIOにギガビット・イーサネット・トランシーバ(PHYチップ)が接続されていて、ギガビット・イーサネットの高速差動配線が拡張コネクタを通してベースボードへ接続されています。